遺贈と死因贈与の違い

一見、違いがよくわからない、紛らわしい遺贈と死因贈与。
今回はその違いについて説明したいと思います。

遺贈とは、遺言により、自分の財産の一部又は全部を一方的に特定の人にあげることです。
つまり、遺言が作成された時点では、通常、もらう人は財産が貰えることは知りません。
また、遺言は何度でも書き直しができるので、いつでも一方的に「やっぱりあげるのをやめた。」と言って撤回もできます。

死因贈与とは、財産をあげる人ともらう人が、あげる人が死亡したら、その財産をもらえることを予め約束しておく契約です。
つまり、お互いに話して契約をしているのでもらう人は財産をもらえることを前もって知っているわけです。

財産をあげる、と言った人が亡くなったら財産をもらえるというところは同じなわけです。

じゃあ、どっちでもいいじゃないか、というわけにはいかないのはなぜでしょうか。
実は税金の問題が絡んでくるからなのです。

以下に通常の相続と比較した表を載せましたので、ご覧ください。

  受贈者(もらう人)相続税登録免許税(登記)不動産取得税
遺贈相続人課税0.4%非課税
遺贈相続人以外(包括遺贈)課税(2割加算)2%非課税
遺贈相続人以外(特定遺贈)課税(2割加算)2%課税
死因贈与相続人課税2%課税
死因贈与相続人以外課税(2割加算)2%課税
通常の相続相続人   課税0.4%非課税

※相続税、登録免許税及び不動産取得税の税率はそれぞれ固定資産税評価額にかけます。
※登録免許税とは不動産の登記の際にかかる税金。
※不動産取得税の税率は、土地及び住宅は3%(2021年3月31日まで)、住宅以外の建物は4%。

表で見ますと財産をもらう人があげる人の相続人だった場合、遺贈でもらうと不動産取得税がかからないのに、死因贈与でもらうと不動産取得税がかかるし登録免許税の税率も高くなってしまうのがわかりますね。
遺贈でもらっても死因贈与でもらっても相続税がかかりますが、相続人以外は2割加算されることにも気をつけましょう。
(包括遺贈と特定遺贈の違いについてはここでは省きます。また後日改めてしたいと思います。)

財産をあげる場合には税金のことも含めて、どのような方法でするか考えたいですね。