特別寄与料とは

これまでは、遺贈で遺産の指定をされるか、特別縁故者として法律上の手続きをしなければ、相続権の無い方(例えば、介護を担った長男の妻など)が被相続人(例えば、長男の父)の遺産を承継することはできませんでした。


今回の改正では、相続人に限らず、被相続人に対して無償で療養看護その他の労務提供や被相続人の財産の維持管理などに、特別に貢献した被相続人の親族は、相続開始後に相続人に対して「特別寄与者」として寄与に応じた額の金銭の支払を請求することができるようになりました。

以下にポイントを説明します。

① 金銭(特別寄与料)は、遺産分割そのものとは関係なく請求します。
② 「無償」で・・・つまり対価を得ていないこと(金銭の授受があっても、寄与との関連性がなければ無償にあたります。)
③ 被相続人の親族とは、6親等内の親族、配偶者及3親等内の姻族
 (再婚した配偶者の連れ子も含まれます。被相続人と同居している必要もありません。ただし、内縁・事実婚は含まれません。)
④ 請求方法は、1.当事者間の協議 2.当事者間で協議が整わない、又は協議できない場合は家庭裁判所の判断
⑤ 家庭裁判所への請求期限は、1.相続人の開始及び相続人を知った時から6か月以内 2.相続開始の時から1年以内
  相続人が複数いる場合、法定相続割合に応じて請求します。
⑥ 特別寄与料の額は、遺産から遺贈の価格を控除した額を超えることはできません。(債務超過の場合「特別寄与料なし」になる可能性があります。)
⑦ 特別寄与料には相続税が課されます。課税される場合は、相続人ではないので2割加算があります。

請求期限を見ると結構短いですね。相続税の申告期限(10か月以内)よりも短いですよね。そもそも遺産分割が終わってない場合も多いのではないでしょうか。遺産分割も終わってないうちから、親族とはいえ相続人ではない人に請求されたら、心情的にどうなんでしょうねって気もしますけれど(請求する側もしにくいですよね。)。もめ事が増えないことを希望します。