実際に自筆証書遺言の保管申請をやってみよう。
と、いうことで、このたび、自筆証書遺言を作成して保管申請をしてみました。
(自筆証書遺言の保管申請は、代理人にやってもらうことができません。遺言を書いた本人でないとできませんので。)
まず、保管申請書を、法務省のホームぺージからダウンロード。
保管申請ができる遺言保管所は、遺言者の①住所地、②本籍地、③所有する不動産の所在地、のいずれかを管轄する遺言書保管所です。
と言う事で、住所地を管轄する遺言書保管所を選択することにしました。
私の住所は、事務所と同じ富士見市です。
管轄を調べましたら、富士見市管轄の遺言書保管所は、さいたま地方法務局本局(さいたま市中央区)でした。
すぐ隣のふじみ野市の管轄は、川越支局です。
同じく西隣の三芳町も川越支局でした。
予約方法はWEB専用ページか電話、ということなので、WEBから予約をしました。
専用ホームぺージに入ると、まず下のような画面が出てきます。
埼玉県なので、さいたま地方法務局を選択しました。
すると下のような画面に移りました。
手続き名を入れて、個人が利用できる手続きにチェックを入れて検索をすることもできますが、下の方へスクロールすると「手続き一覧」のところに「さいたま地方法務局 遺言書保管手続予約」と出てきました。
この部分を選択できるようになっていたので、こちらをクリックしました。
すると、下のような画面が出てきました。
そこで「予約申し込みに関する事項」の枠内にある「上記内容に同意する」にチェックを入れました。
↑上記画面の下の部分にチェックボックスが出てきます。
さらに、この画面をそのまま下の方へスクロールしていくと、下のように予約状況が見られました。
緑色の〇印のついている所が予約可なので、希望に合う日にちをクリックしました。
そうすると今度は上のように、予約可能な時間が出てきました。
これを見ると、予約時間は1時間ごとに区切られているのが分かりますね。
お昼の時間帯は受け付けないのですね。
希望の時間をクリックしたうえで「予約する」をクリックすると、今度は下の画面が出てきます。
私は「利用者登録せずに申し込む方はこちら」の方を選択しました。
そうすると次のような画面に移ります。
「利用規約」を読んで、「同意する」をクリックしました。
上記画面の下に「同意する」が出てきます。
そうすると連絡先メールアドレスの入力画面が出てきます。
確認用のメールアドレスまで入力したら、「完了する」をクリックします。
すると、登録したメールアドレスにメールが送られます。
メール送信完了画面が出てきたので、メールボックスを確認。
受信したメールに記載されているURLにアクセスし、予約手続きを続けました。
上から順番に予約者名などを入れていきます。
すべて入力し終えると、下記のような予約確認画面が出てきます。
間違いがなければ下の「申込む」をクリックします。
予約完了すると下記のような画面が出てきて、予約完了です。
予約番号とパスワードが出てきます。
登録したメールアドレスに予約完了メールも届きます。
そちらにも予約番号とパスワードは載っています。
さて、予約日の前日には、下のような予約確認メールが、登録した連絡用メールアドレスに届きました。
当日。
与野本町駅を降りて、さいたま地方法務局へ。
ここには東京入国管理局さいたま出張所もあるので、建物の外には手続に来た外国人が列をなしています。
入管関係と法務局の入口は分けられています。
法務局の入口は黄色く塗られた入口の方になります。
手数料の印紙は2階の印紙売り場で買えます。
なので、事前に郵便局などで買っておかなくても大丈夫です。
「3900円の印紙をください。」と言うと、3000円と500円と400円の印紙をくださいました。
遺言書保管所は4階の供託課と同じ所にあります。
「供託受付」の下に「遺言書保管受付」と小さく書いてあるのが見えますでしょうか?
遺言を預ける人は、いっぱいいるのかな~と思いましたが、私が行った日はガラガラ。
待っている人は誰もおりませんでした。
予約時間の2分前くらいに供託課の入口から入りました。
遺言書保管申請窓口は、供託課の一番奥の窓口に一つだけ。
そもそも遺言を預ける人があまりいないのかもしれません。
窓口の担当官に保管申請書、遺言書原本、本籍入りの住民票、本人確認書類を提出しました。
申請書や遺言書などに不備がないか確認を受けました。
遺言書は日付や名前など、本当に形式面しかチェックされませんでした。
そんなわけで、すべての確認を受けるのにかかった時間は、ものの数分でした。
遺言の内容を、自分の死後に実際に実現できるか、相続人間でトラブルが起きないかどうかなどを確認したい人は、やはり行政書士、司法書士、弁護士と言った専門家に内容をしっかり見てもらうのがよいでしょうね。
確認が済むと番号札を渡され、保管申請書のうち、手数料納付用紙は一旦返されました。
「20分~30分、外でお待ちください。」
と言われましたので、供託課の外の椅子のところで待ちました。
30分ほど経って、保管官が呼びに来ました。
再び供託課の部屋の中に入って、番号札と印紙を貼った手数料納付用紙を保管官に渡しました。
引き換えに、下のような保管証を渡してくれました。
保管官から、
「この保管証は再発行されませんので大切に保管してくださいね。」
「保管証があると、今後の手続がスムーズです。ただし無くしたからと言って、今後手続ができなくなるわけではありません。」
「住所を変更したときは、変更届が必要です。」
といった説明がありました。
以上で自筆証書遺言の手続終了。
当日の流れは、想像したよりもあっさりした印象でありました。
保管官とのやり取りは、申請書提出、必要書類・遺言書の確認、手数料の支払い、保管証の受取のすべてを合わせても5分程度しかかかりませんでした。
圧倒的に、保管証が発行されるまでの待ち時間の方が長かったです。
4階には何もありませんから、暇つぶしに本など持って行った方がよいかもしれません。